「正しい」は他人を責めて、自分を責める
とある工事現場で、作業の様子を見ていた女性が、「あれって危ない」「本当はやっちゃいけない」「ちゃんとしてくれないと困る」みたいなことを連発していた。
工事現場という状況の中で、やはり危険が伴っているので言っていることは正しいし、とても気がきくタイプの方なんだろうな、とは思いました。
だけど、妙に心がざわめくのです。
その言い方だけじゃなく、その人の心が他人を責めている気がするのです。
それも、「こうしたらいいんじゃない」という前向きな発言というよりは、何か粗探しをしているというか、他人をやっつける理由を探しているような気がして。
そういう発言、そういう思い、って、潜在意識の自分を責めることにつながるんですよね。
「正しい」の反対は「間違い」や「悪」
でも、この善悪にも「その間にあるもの」が存在していて、「どっちでもない」空間が沢山ある。
僕なんかはその人の言うことを聞いていて「そこまで変じゃないでしょう」って思う。
そう、正しいにもレベルが存在するけど、言葉にすると「正しい」か「そうでない」かの2つに別れてしまう。
これは言葉のマジックだ。
そして、潜在意識は主語を認識できないという。
「あいつは」とか「あの人は」とか「わたしは」というものが存在しない世界。
全てはひとつ。
外に向かっているようで、実は自分に向かってくる。
ああ、なんだかそういう苦しい生き方してるんだなぁ、なんて思った次第。
「私は悪くない!」って、叫び続けているように感じるのです。